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2007/02/10

「それでもボクはやってない」

周防監督の11年ぶりの新作を見に行って来ました。
え、11年ぶり?「Shall We ダンス」ってもう11年も前の映画なの?
と、別の意味でもちょっとびっくり。
今回の作品はこれまでのコミカルなムードとはずいぶんおもむきが違います。確かに、チカン冤罪事件がテーマで、舞台のほとんどが留置所と法廷。笑いが起きるようなシーンもほとんどなし。それでも思わず見入ってしまいました。


【ストーリー】
26歳の金子徹平は就職活動中のフリーター。先輩に紹介された会社の面接に向かうため、通勤電車に乗車したが、降りた駅で女子中学生に袖をつかまれる。
「今、チカンしたでしょ。」
身に覚えがない徹平だったが、騒ぎを聞きつけた駅員の誘導に従って駅の事務室へ。そこで話をするのかと思った徹平だったが、無実の主張をする間もなく警察に身柄を引き渡されてしまう。

「お前は女子中学生に現行犯逮捕されたんだよ。現行犯であれば一般人(私人)にも逮捕権があるんだ。」
警察官ははじめから徹平をチカンと決め付け、徹平の主張にまったく耳を貸そうとはしない。
「認めれば略式起訴で罰金払って帰れる。交通違反と一緒だ。」
同じ頃にチカンで逮捕された男が略式起訴で釈放される横で、罪を認めようとしない徹平はそのまま留置所に拘留されることに。

徹平は留置所で一緒になった男に「当番弁護士制度」で弁護士を呼ぶことができると教えられる。
「とりあえず1回目はタダだから。」
すがる思いで弁護士を呼んだ徹平だったが、その弁護士から思いもよらない現実を知らされることに。
「無実を主張し続ければこのまま拘留が続く。起訴されるようなら何ヶ月も。」
「裁判になったら有罪になる確率は99.9%。無罪になるのは1000人に1人。」

徹平が逮捕されたことを知らされた徹平の母と友人の達雄は、何とかツテをたどってツグミ法律事務所の弁護士・荒川に徹平の弁護を依頼することに。
容疑を否認し続ける徹平だったが、ついに起訴され、運命の裁判が始まってしまう。


主演の加瀬亮くんはものすごくナチュラルな感じで、まさに突然事件に巻き込まれた普通の若者といったムード。明日にも自分の身に起こるかもしれないというリアリティを強く感じて、ずっと話に引き込まれて見入ってしまいました。
思わずダンナに「満員電車に乗ったら、両手を上に上げてなさいね!」と言ってしまいました(^_^;)

正名僕蔵さん演じる裁判官が司法修習生達に
「10人の真犯人を逃すとも、1人の無辜(無実の人)を罰するなかれ」
という刑事裁判の原則を語る場面があります。
自分の語る真実が信じてもらえないのはつらいでしょうね。自分自身、そんな立場におかれたときに自分を強く持って主張を続けることができるのか、少し心配になりました。
テレビドラマではない刑事裁判の現実を考えさせてくれる映画でした。

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コメント

ポポロンさん、こんばんは。

確かにあまり笑いはないんですけどね~。
個人的には竹中直人さんとか本田博太郎さんが
出てきた所で微妙にツボにはまってました(笑)

確かに考えさせられるんですが、ずっしりと重い感じではなく、
「へー。そうなんだ」「そりゃ大変だなあ」
とドキュメンタリーを見たような感じです。
ミステリーの「法廷モノ」が好きな人にはお勧めだと思いますよ。

投稿: うづき | 2007/02/12 23:01

こんにちは。お久しぶりです(^^)
私もこの映画が、周防監督ということもあり、観てみたいと思っていました。今回の作品も、タイトルは重いですが“笑いの部分もあり”かと思っていたのですが…。自分の気持ちが楽なときに観にいきたいと思います。見終わると、かなり考えさせられるのでしょうね。

投稿: ポポロン | 2007/02/12 18:56

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