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2007/03/19

「ドリームガールズ」

「ドリームガールズ」観て来ました♪
始まって早々のドリーメッツ3人のライブシーンで、すっかり心をつかまれてしまいました。音楽シーンは無条件に華やかで迫力があって、とても楽しかったです。
ストーリーは音楽業界に夢を追う青春モノに音楽業界裏話がからんで興味もひくし、感情移入もしやすくて、エンターテイメントとしてとてもよくできていると思いました。

アカデミー賞を受賞したジェニファー・ハドソンは、さすが迫力ある歌声を聞かせてくれます。オーディション番組「アメリカン・アイドル」で惜しくも優勝できなかった人だそうなんですけど、アメリカのオーディション番組ってレベルが高いんですね。更に、エディー・マーフィーがあんなに歌って踊れる人だとは!ジェームス・ブラウンばりの失神パフォーマンスなんか、大ウケしちゃいました。ジョン・ベルーシしかり、サタデーナイトライブ出身のコメディアンはみんな音楽ポテンシャルが高いのでしょうか。そういえば、ジェイミー・フォックスも元々はスタンドアップコメディアンでしたけど、歌手活動もしていますね。
ビヨンセはとてもきれいだったのですが、ヒロインというにはジェニファー・ハドソンに食われていたような?ストーリーの前半はほぼエフィー中心でしたしね。ただ、後半に「Listen」を歌うシーンはさすがの迫力でした。これは映画で付け加えられた曲のようなので、ビヨンセの見せ場のために追加されたんだろうなあ、と考えてしまいました。

この作品はモデルがモータウンレコードとシュープリームスであることは明々白々・・・。ならばどこに実話のエピソードが入っているのかというのが、個人的にとても気になるところ。後ほどあげて見たいと思います。


【ストーリー】
エフィー・ローレル・ディーナの3人は、ドリーメッツというコーラスグループを結成。地元デトロイトでアマチュアオーディションへの出演を続けていたが、いまだ日の目を見られずにいた。音楽業界に参入する機会を狙っていたカーディーラーのカーティスは3人の実力に目をつけ、ローカルスターのジミー・アーリーのコーラスとして3人を推薦。自らもジミーのマネージメントに参加することとなる。
エフィーの兄・CCの楽曲が受けて、ジミーとドリーメッツの人気は急上昇。黒人チャートの上位に入るようになるが、白人中心のラジオ局では放送もしてもらえない。全米に打って出るには金がいると考えたカーティスは、違法賭博にまで手を出して金を調達。自らのレーベルを設立する。
ラジオ局DJへの賄賂のおかげでジミーとドリーメッツの人気は全国へと広がっていく。ジミーとドリーメッツの全国ツアーを実現させたカーティスだったが、ジミーのステージは白人層にいまひとつ受けが悪い。カーティスはディーナを中心にすえ、ドリームズとして売り出すことを決意。ソウルフルな歌声のエフィーよりも、ルックスがいいディーナの方が白人に受けるとの判断だった。
カーティスの決断をいったんは受け入れたエフィーだったが、不満のためトラブルを起こすようになり、ついにはドリームズを去ることに。
エフィーに変えて新メンバー・シャロンを加えたドリームズは、更に栄光への階段を登っていく・・・


*********

ジェイミー・フォックス演じるカーティスのモデルは、モータウンレコード創業者のベリー・ゴーディー。

 カーティスはカーディーラーという設定ですが、ゴーディーはフォードの工場に勤めていました。彼は自らの曲をR&Bシンガーのジャッキー・ウィルソンに売り込み、ジャッキーの曲作りにかかわるようになります。(このジャッキー・ウィルソンがジミー・アーリーのモデル?)そして自らレコードを製作するべく1959年にモータウン・レーベルを設立。その後シュープリームスをデビューさせます。
 ビヨンセ演じるディーナはもちろん、ダイアナ・ロスがモデル。彼女も当初はバックコーラスだったのが、途中からリードボーカルを取るようになりました。

 エディー・マーフィー演じるジミーはジャッキー・ウィルソンというR&Bシンガーがモデルの一人になるようですが、マーヴィン・ゲイのイメージも色濃くあります。例えば、ジミーはドラッグのために43歳で亡くなる設定ですが、マーヴィン・ゲイも薬物依存の経歴があり、44歳で実の父に射殺されるという悲劇の死を迎えます。10歳以上年下の愛人を作ってしまうというのもマーヴィンのエピソードですね。
 そういえば、最初は事務員として雇われたはずのシャロンがエフィーに変わってドリームズのメンバーとしてデビューするというエピソードは、秘書として入社しながら歌手デビューのチャンスをつかんだ「マーサ・リーブス」という女性歌手のエピソードがモデルになっているようです。
ところで劇中、明らかにジャクソン5らしきグループと幼き日のマイケル・ジャクソンらしき子供も出てきて、思わずツボにはまってしまいました。

 映画は1960年代のアメリカを背景にストーリーが進んで行くため、その当時の社会的背景を思わせるエピソードが随所に出てきます。アメリカの60年代といえば公民権運動とベトナム戦争。エフィーが「キング牧師」の演説を録音したレコードを持ってきたり、スタジオから外に出ると暴動のために街が騒然としていたり。まだ黒人差別の強い頃でもあり、マイアミのクラブの白人司会者が、「黒人を出演させるのは我々にとって都合がいい。ショーが終わったら、そのまま後片付けの掃除をさせればいいから。」(というような内容だったと思うのですが)と差別意識丸出しの紹介をしたりします。
 カーティスの非情なまでのアーティスト管理とセールスへのこだわりは、そんな時代の中で「ドリーム」をつかもうとする彼なりのやり方だったのでしょうか。

 特に印象的だったのは、ジミーやドリームズで歌う「Patience」というメッセージソングです。映画版で追加された曲のようですが、明らかにイメージはマーヴィン・ゲイの「What's Going On」です。この曲はマーヴィンがベトナム戦争に従軍した弟から聞いた話を元に作ったものですが、映画の中でもローレル(もしかしてシャロンだったかな?)の口から「弟がベトナム戦争に行った」という台詞が出てきます。ちなみに、ジミー達のこの曲はカーティスに却下されてしまいますが、マーヴィンは「What's Going On」の大成功で、セルフプロデュースで音楽を作ることを許されます。これはイラク戦争という現在の状況に対するメッセージソングなのではと思うのは、考えすぎでしょうか。

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